なんぷす往復日記

新婚早々、夫は南アルプスへ 妻は杉並区に家を借りた二拠点生活のブログ。

二拠点生活に至った経緯 その3

山梨か長野での就農に焦点を絞ってから、夫が「南アルプス市での地域おこし協力隊」の募集を見つけた。それまでぼんやりとしか知らなかったが、地域おこし協力隊というのはお国の作った制度で、都会と言われる都市の人をターゲットに絞り、いわゆる田舎への移住を促進させるためのものらしかった。

 

場所によって給与や条件などは違うようだが、南アルプス市の場合、給与は16万6千円で家賃補助が4万3千円、そして軽トラが支給されるとのことだった。(車はリースで、リース代は給与から天引きとなるが、ガソリン代や車検代等維持費はお国持ち)

 

しかも勤務先は観光果樹園とのことで、醸造用ブドウではないもののブドウ栽培は行っているし、副業もOKとのことでこれいいじゃん!と早速問い合わせていた。

 

長野県の就農相談会で聞いていた、塩尻市での2年間の研修制度も候補に入れてはいたのだが、家賃補助がなく地域おこしよりも給与が低いこと、車も買わなければならないことから、やはり南アルプス市かなぁ、となった。(こちらは独立を見据え、2年の間にみっちりブドウ栽培の研修を行ってくれるもので、研修内容的には素晴らしいものだったのだが…先立つ物ゼロなので断念。)

 

受け入れ先の果樹園と連絡を取り、6月頃夫は3泊4日の研修に旅立った。

研修先にいる夫からは山や果物の写真が送られてきて、東京とは全く違う風景に新鮮な気持ちになった。また、果樹園には泊まり込みで農業を手伝いながら日本滞在を楽しむ外国人観光客もいるようで、「泊まる部屋がカンボジア人とフランス人とイギリス人と同室やったやで」との報告に、少々国際派の私はとても羨ましく思ったりした。

 

たくさんの桃とさくらんぼを抱えて研修から帰ってきた夫は、「やっぱりここに決めたやで」と報告してくれた。

南アルプス市の地域おこし協力隊は募集を出して半年も経つのにまだ人材を確保できていなかったようで、かくして夫は8月1日から地域おこし協力隊として南アルプス市に赴任することになったのだった。